こんな過ごし方が子どもにはいいよねぇ。
先日、私達が開いている日曜児童館に遊びに来た、四年生男子の3バカトリオ。
暑い日だったので、彼らは近くの公園で水風船を使って遊んだ。
予め、着替えが無くて濡れても、こちらはタオルなどの用意もないから、全てあなた達の自己責任になるのだから、そこをようく考えて遊びなさいと言っておいた。
にもかかわらず、案の定、この3バカトリオは靴も靴下も脱いで、砂の上を走り回り、互いに水でパンパンに膨れ上がった水風船をぶつけ合い、結果、本人達が気付けば、全身びしょ濡れだった。( ゚д゚)
彼らの家までは結構な距離で、一度家に帰り体を拭いてくるわけにもいかず、ちょっと困った。
が、結構気温は高く、児童館として借りている集会所までの間に多少は乾くだろうと考えた。
私は事前に注意したのになぁと思いながらも、一時間近く、そりゃあもう、大声をあげながら楽しそうにはしゃぐ彼等の遊びを止める気には全くなれなかった。これが、ドロドロの靴下やTシャツを洗わなければならない、また風邪をひくのではと心配になる親御さんの立場になれば、我慢できなくなって途中でストップをかけただろうが…
でも、こうやって遊びこむことの大切さを躊躇なく優先させたいと思って、
あえて私はそこは見守るだけにした。
帰り道、電車を下に見る大きな陸橋の上、コンクリートも結構暑さで熱を帯びており、風もそこそこ吹いて気持ちいい。彼等はパンツ一丁になってコンクリートの上に自分たちの着ていたものを並べたり、陸橋の手摺に上手に干した。
そこで、家族のことや、学校のことを色々話した。どうでもいい様な、でも恐らく貴重な気持ちの良い時間が15分くらいだろうか過ぎたころ、着られる程度には服は乾いていた。
彼等は元どおりに服を着て、集会所に向かった。
撞木反りを決めた!
A学童を今年三月に卒所したKT君は、今年も地域の大きな相撲大会に出場する。
(2016・05・29と8・31の記事を参照ください。)
最近は、私達が始めた日曜児童館でちょくちょく練習している。
相変わらず、親方も熱い。KT君ははたから見ていても、どんどん強くなっていく。
お父さんも必ずKT君について来て、練習を熱心に見ていく。
聞けば、お父さんはそれ程お相撲が好きだったわけではなく、息子の興味に引っ張られて、相撲に関して、かなり色々勉強したらしい。
今では、尋ねると力士の名前も技の種類も何でも答えてくださる熱心な相撲ファンになっている。
一人息子と好きなものを共有できるというのは素晴らしいことだ。以前にも増して距離が縮まったように感じるこの親子の様子は、例えばKT君の大好きな宇良の話をしていて盛り上がっている時などば、本当に微笑ましい。
KT君は、相手の動きを察して臨機応変に動けるタイプではないが、一度教え込まれると、とことんやり抜いて、自分のものにしてしまう。
今日も、ナント体格で勝る相手からカウンターをとるとでもいうべき、「撞木反り」という超大技を決めた!!
今日の練習中に、三度決めた!
彼は取り組みの練習で中学生二人とも対戦したが、小柄だが、鋼の様にしなやかで頑丈な体躯を生かし、楽勝した!
五月の中旬に控えた大会がすごく楽しみになった。
こういうパターンはあるよね。
A学童の新一年生の親御さんが、本日朝一番に小学校と学童に電話をしてきた。クレームだった。
内容は、学童のコース別の集団下校の帰り道に自分の息子だけが一人外されて、「一人ぼっちで帰るのが嫌だから、もう学校に行きたくない。」と言っているというものだった。
突然、小学校の男の先生方二人が学童にやって来て、当人と他3名を名指しして連れて行ったものだから、私は何事かとハラハラした。
職員に聞いたら、朝一番にお母さんから電話がきて、帰り道で仲間はずれにされているようだという電話が朝にかかってきたとのことだった。
でも、当人のRK君は結構自己主張が強すぎるくらいの子なので、私は何だか親御さんの訴えがピンとこない感じがした。
小学校の先生から解放されて帰って来た4名に学童の職員がよくよく話を聞いたら、
RK君が勝手に違う道を通ろうとしたり、ふざけて皆んなと違う側を歩いたりするので、他3名が注意をした。それでも、言うことをきかないので、皆んなは指定されたコースを普通に歩いて帰っているだけだということらしい。
私はこの話を聞いて、やっぱりと思った。RK君と一緒のコースの3名は、今までも違う道を帰るなどといった間違いを起こしたことがないし、凡そ一年生を置き去りにしたり仲間はずれにするタイプではない子ども達なのだ。
出た。
親御さんが自分の子どもの言い分のみを間に受けて、クレームをつけてくるパターンだ。
きっと自分のお子さんの初めての小学校そして学童保育のスタート。お母さんもさぞかし不安で一杯だろう。それは分かる。けれども、自分の子どもが話を一切盛らないで、起きた事実だけを俯瞰して話せる、そんな成熟したキャラかどうかくらいは分かるだろう。三割ぐらい間引きして考えられないだろうか。
責めて、クレームではなくて、自分の不甲斐なさも含めての心配事の相談ということで、問題を大きくしないように学童だけに相談するなど出来ないだろうか?
私は息子を育てたことがないので、その可愛さは分からないが、子どもにとって後々プラスに働くかどうかを忖度して行動を起こすくらいのことを期待するのはいけないのかな?と思ってしまった。
困ったなぁ。
A学童の一年生のSY君は背か高く、細身で柔和な顔立ちの色白な男子だ。
この子はなかなか厄介である。いつもニコニコしながら大きな声を立てることはないが、とにかく自分の主張を押し通そうとする。
私と遊びたいと思うと、とことん自分と遊ぶまで、邪魔をしてくる。
将棋をしていると、将棋盤の駒をイタズラして隠したり、置いてある場所を変えたり、幾度注意しても言うことをきかない。
剣玉をしていると、わたしの剣玉を横から手を出してつついてくる。
紙芝居を読んでいると、紙芝居の前に立ちふさがる。
あやとりをしていると自分の手をあやとりの紐の中に突っ込んでくる。
私が彼の言うことを聞いて、アイロンビーズで作ったゲーム機的なものを仕上げたあとも、まるでストーカーの様についてきて、邪魔をする。
何度、人の遊びを邪魔してはいけないと注意してもやめないので、困ってしまっている。
彼はひたすら幼いのだ。人にとって、遊ぶ相手で一番ハードルが高いのが同級生という。次に年下。最後が年上。ここの空間では彼の年下は存在しないので、同級生じゃないとみんな年上だが、いかんせん二年生はついさっきまで一年生だったので、まだまだ幼くて、自分のことで精一杯。三年生もクラス替えや担任替えでまだ不安定で、なかなか年下の面倒を見るまでの余裕がない。必然、同級生と遊べない子は大人と遊びたがる。仕方がない。けれども限度がある。十人を超す新一年生が次々と○○さん遊ぼうと言ってくる中で、彼だけに時間を割くわけにはいかない。それに遊びの邪魔をするやつという不名誉なレッテルが彼に貼られようとしていることも心配だ。
そのことをわかってもらうべく、先日彼の両手を握りしめて、今日これ以上私の遊びの邪魔をしたら、私はあなたと一日中口をききません。
と伝えたら、うんと黙ってうなずいたので、SY君から離れて違う子達とおはじきをしていたら、案の定私の膝にまたがってきて邪魔をしてきたので、彼を無理矢理膝から下ろして、彼を一日ずっと無視し続けた。
彼には多少こたえたようなので、今日も邪魔しようとしてきた時に、
「今日も一日、SY君とお話しできなくなりますが、いいですか?」
と言った。すると、ちょっと考えて彼はやめた。
当面、この繰り返しになるのか…
一年生って、毎年こんなだったかしら?
他にも個性豊かな(特に男子)子どもが揃っていて、A学童もてんてこ舞いである。
大規模学童のB学童は言うまでもない。
(−_−;)
勿論、それもありだと思います。
B学童のAYちゃんの一の子分の三年生男子ET君。
彼は勉強もよく出来るし、運動神経も悪くなく、なかなかイケメンなのだが、とても特徴的なところがある。
それは彼の声だ。女子の裏声の様な高い声なのだ。見た目と落差があるので、よくからかわれの対象となるのだが、本人はワザとそんな声をだしているわけではない。
そんなET君が、先日同級生の男子YY君にカンチョーをして、されたYY君が私に訴えてきたので、たかがそれくらいでいちいち言いつけるのもどうかと思いつつ、ET君に相手が嫌がっているということを伝えようと思った。
すると、何だかET君の様子が変で、というのは、自分がしたことを酷く恥じ入っているみたいで顔を赤らめでいるので、///// 冗談半分、からかい半分に
「別に男子が男子を好きになったって、いまどきは全く自由なんだからね。」
と言ってみたら、ET君はそんな私の言葉を真剣に聞きいっていた。😶
私はいつもおちゃらけて人の話しを茶化すET君がこんな顔を見せるなんて珍しいなぁと思いながら、ET君がそうではなくてもLGBTは珍しいことだという認識を改めていかなければならないとつくづく思った。😮
うーん、大丈夫かしら?
B学童の新入生もたくさん入って来た。
一年生だけで、40人を超える。その中に特に体が小柄でボブにしている茶色がかった髪が可愛らしいALちゃんがいた。
学習タイムの時に、ALちゃんと同じ机で勉強していた子がプリントの内容を聞いてきたので、私はここぞとばかりに張り切って、丁寧に説明していたら、
「うるさくて集中できないから、あっちへ行って!」
とALちゃんから注意をされてしまった。
私は、小声で説明し終わってから、
「ごめんねー🙏」
と謝りながら、その机から離れた。
学習タイムが終わって、部屋遊びの時間にALちゃんが目に涙を溜めて一人で立ち尽くしていたのを見つけ、そっと話しかけたら、寂しくて何だか不安であるというようなことを言うので、しばらく膝の上に乗せて抱っこして背中を軽くさすっていたが、落ち着かないので、絵本などを読んで気を紛らわそうとした。
だいぶ付き合って、そろそろいいかなと思い、私の今日のルーティンワークであるオヤツの準備に取り掛かろうとしたが、私の手を握って離さない。心細い気持ちも分かるし可愛らしいので、いつまでも手を繋いでいてあげたかっが、そうもいかず、よく言い聞かして手を静かに離した。
オヤツが終わり、後片付けも終えて子ども達の中に戻ろうとしたら、部屋の片隅がやけに騒がしい。
例の女王様、三年生女子のAYちゃんと二人の子分、ET君とOK君が誰かを囲んで何か責め立てている。
私は慌ててそこへ駆け寄った。真ん中で背中を丸めシクシクしているALちゃんがいた!
「あなた達、何で三年生三人で一年生の女の子を取り囲んでいるの⁉︎」
「だって、この子の方から睨んできたんだから!」と三人が口々に言う。
私はALちゃんなら、やりかねないなと思いながら、
「だからって、入ってきたばかりの一年生を三人で攻めるのって違わない?」
と言っても、彼等も理由なく睨まれて意味が分からないからそれを聞いているだけだ。
という。
問題はその聞き方なんだよなーということを幾度説明しても、僕たちは間違っていないと言ってくるET君。相変わらず、AYちゃんは怖い目をして、自分が不利な状況ではなかなか口を開かない。
ALちゃんも少し生意気なところが確かにあるので、この子達の言ってることもあながち間違ってはいないのも理解出来る。でも、やり方はマズイ!
このことが中々伝わらず、私がちょっとでもその場を離れるとすぐにALちゃんに近寄っていき、「何で!何で!」攻撃をするので、私はALちゃんを抱え、彼等から離したり、彼等と問答をしたり大忙しだった。
一番気になっているのが、ALちゃんにとってこの出来事がトラウマにならなきゃいいなぁということだ。
すごいな…
B学童の新五年生のKNちゃんは全体的にちょっとふっくらした女子だ。
色白で肩まで伸ばしたセミロングの髪は、後ろでゴムでまとめていることが多い。
全体的な柔らかい雰囲気とは反対に目元はしっかりしていて、見せる笑顔は自然だが、時に眼光は鋭く、大人でもこの目には睨まれたくないなぁと思わせる程だ。
そんなKNちゃんが私と仲良くなったのは、去年の夏、彼女を含む何人かの女子グループに怖い話をしてくれとせがまれて、私のありったけの記憶力と創作力を振り絞って、怪談もどきを何話か披露してからだ。
昨日、外遊びの時間に校庭ですれ違ったら、そのままバックして走って私のそばにやって来た。
そして
「○○さん!怖い話して!」
と迫って来た。私は青空の下、とてもそんな気分にはなれず、
「そのサービスはすでに終了致しました!」
と返す。
「えっ!駄目!して!して!」
彼女の迫り方の迫力に負けて、桜の木陰に引っ張って行き、木の根元に二人腰掛けて、たまに舞い落ちてくる桜の🌸花びらを目で追いつつ、
私は何とか一話長めの話をし終えた。
そして、話題を変えたくて
「KNちゃん、もうお花見した?」
と聞いてみた。すると、
「婆ちゃんお弁当とか作らないし、行かないよ。」
「そうだよね。確か、KNちゃんはおじいちゃんとおばあちゃんと暮らしてるんだもんね。」
「そう、お母さんもお父さんも生きてるけど、別々に暮らしてるから〜
○○さん、誰にも言わないでね。お母さんは別の人と結婚して弟がいるんだけど、私もその違うお父さんと暮らしてたけど、私はそのお父さんに虐められて今おばあちゃん家にいるんだー」
私は、最近こういった子どもの話に驚かなくなって来た。悲しいことだけど。でも、虐められたと聞くと、黙ってられなくて
「えっ?何か暴力ふるわれた?痛いことされたの?」と聞き返した。
「そんなに暴力は振るわれなかったけど、言葉が凄くて、何でお前は出来ないんだとか、馬鹿なんだとかいつもいつも怒鳴られていた…」
「それ!凄い暴力だよ!…」
…………………
私は何か言うと自分の言葉が嘘くさくなってしまう様で、少しの間彼女をハグして、背中をなでるしか出来なかった。
続けて彼女が話すには、三年生くらいの時に三ヶ月ほど施設で保育されたらしい。勿論、施設での暮らしが楽しいわけは無く、その三ヶ月はもうこのまま自分はここに置き去りにされるのではないかと怖くて怖くて仕方がなかったという。
そりゃあそうだ。
そのあと、私達はおばあちゃんだと(私もほぼその域ではあるが)分かりにくいだろう今時の生理の対処方法やブラジャーの選び方など性について語り合った。聞けば、身体の大きい彼女はもう初潮をむかえていた。
KNちゃんは、決して暗くない。色々と辛いことが多いだろうことは容易に想像できる。でも、彼女は笑い飛ばす強さを持っている。凄い!