みんな、おんぶするよー!
A学童とB学童の子ども達の違いがこの時期になると色々とはっきりしてくる。
👦🏻
特に男子。A学童の子ども達は、普段からスタッフが丁寧に対応しているせいか、職員に対しての警戒心が全くと言っていい程無く、人懐こく、気が付けば三年生男子さえも、このおばちゃんの背中に普通におぶさってくる。(^-^)
お腹をくすぐるのもあり、軽いお相撲やレスリング的なじゃれあいはしょっ中。
私達は子犬の様にじゃれあい、笑い合う。🐶
B学童では基本的に、おんぶ抱っこは禁じられているので、他に大人がいない時に、偶におんぶしてくる子を他の子が見つけて、「○○さーん、先生におんぶしちゃいけないんだぁー!」とけん制し合う。ましてや、三年生ともなると、抱っこもおんぶもトンデモナイ!誰がそんな幼稚っぽいことを!
という感じだ。🙅🏻♂️
どちらが良くて、どちらが悪いということではない。客観的に見ると、B学童の子ども達は全体的に大人びていて、しっかりしているように感じる。
でも、少し辛そうにも感じる。☹️
B学童では、もちろんお相撲も、他の戦いごっこも畳の上であっても禁止だ。
人の身体の温かさや硬さや柔らかさを知ること、どこまで力を入れれば相手が痛がるのかを知ること、この時期に限らず人にはこんな体験がどんなに大切なのかをもっとみんなで考えたい!!
子ども達の心にスキンシップは栄養にはなるが、害にはならないと私は思う。
🤗
たかがノートのことだけど。
A学童の三年男子のKO君は、いつもニコニコ笑顔で明るく、若干お調子者の甘えん坊な男の子だ。
KO君のお父さんは昨年から長期の病気療養中で、今はお母さんがパートの掛け持ちで忙しく働いている。
KO君は、ここ一週間算数のノートをずっと買わないでいるため、学童でマス目のついたノートをコピーして貼り付けてきた。が、いよいよそれもノートの厚み的に限界になってきた。📕
私は彼に何でノートを新しく買って貰えないのか、聞いてみた。
「だって、お母さんが買うの、忘れちゃうんだもん。お母さん、オレが寝る時に帰って来て又すぐ行っちゃうんだもん。」
KO君の言うことには、時々可愛い本当とも冗談ともつかぬ話が混ざることがある。たぶん、彼が自分が忘れっぽいことの言い訳でそんなことを言っているのだろう。いやもしかして、ノートが買えない程に家計が逼迫してはいないか。でも、KO君のこざっぱりとした普段の衣服から判断して、そこまでではないとふんだ。
いずれにせよ、このままにしておいては、学校の先生にも迷惑をかけることになる。しいては、それ程勉強を得意としないKO君の評価を更におとすことにもなりかねない。
お母さんにノートのページがなくなっていることは伝わっていない。恐らく。
私は些か乱暴だが、
「KO君、ちよっとこっちおいで!」
と彼の腕を掴み、赤マジックペンで彼の手の甲に、✍🏻🖍
『お母さん ノート』
と書いた。
翌日、KO君は新しいノートを持って来た。✨📔✨
昨晩、私が自分の脂肪肝を気にして必死になってウォーキングしていたところ、🏃🏻♀️バッタリKO君のお母さんに会った。私は自分のした乱暴な伝言の仕方を誤った。
お母さんは笑いながら、
「お陰様で…KOが忘れちゃっていて全然教えてくれなかったから、助かりました。」
と応えてくれた。そのまま、私達は十分程KO君のことで、立ち話を楽しんだ。
ホッとして、私は気持ち良い秋の夜風を
感じながら、家路についた。🍂🌃
お母さん達も頑張っているんだ!
A学童のTN君は三年男子。
言葉があまりすんなり出て来ないゆっくりとした話し方、勉強も運動も全体に遅れが見られる、そのくせ、自分のことを「オレはこの学童で三番目に将棋が強い」などと、いっぱしの見栄を張る。
いざ、勝負となると飛車と角行を逆に並べてしまう。😑
でも、気のいいヤツだ。
お母さんはまだ20代。若いママは頑張っている。
以前、TN君のお弁当に、つけまつげが入っていたことがあった。
TN君の家の事情を知らなかった私は、この件で、ちょっと残念なママという印象を持ってしまった。
先日の運動会の振り替え休日にママがTN君が忘れたお弁当をワザワザ届けに来た。
小さな赤ちゃんを背中に背負い、二歳くらいの女の子をベビーカーに乗せて、保育園に行く前とのこと。
まだ幼さの残る可愛いママの姿から、【つけまつげ混入の件】を帳消しにしたくなるような必死さが感じられた。
実は、TN君は幼い頃、実のお母さんに置いていかれてしまったことがある。お父さんは、ギャンブル好きで金遣いの荒い人。置いていかれたTN君を育てられず、TN君はしばらくの間、しばしば児相に預けられた。
その後、今の若いママとお父さんが結婚して、TN君に小さな弟と妹が生まれた。
若いママは、頑張ってる。TN君も頑張ってる。
私達が彼等に出来ることは何だろう?
責めて学童でTN君が楽しく過ごせるよう心を砕きたい。
SBさんの息子、RT君のこと
A学童のベテラン職員さんのSBさんには、三人お子さんがいる。3番目のRT君は3歳で活発で元気で些かやんちゃな子どもらしい。
三ヶ月前にSBさんのお父様が無くなった。
彼女は葬儀にRT君も参列させた。🍂
RT君は、自分の母親は勿論、祖母も他の親戚達も悲しんで酷く泣く様子を目の当たりにした。
そして本人自身も震えるほど泣いていて、そしてとても感じるところがあったらしく、葬儀が終わる頃には周りが心配する程、泣きじゃくっていたらしい。
その日以降しばらくの間、彼は保育園の先生や友達のお母さんなどに胸にたまった悲しい思いを吐き出すように、沢山話すようになり、
その中で、
「死んだ人にはもう会えなくなるんだよ!
「僕の知っている人はもう誰も死んでほしくない!!」
と言っていたという。
彼がおじいちゃんのお葬式で何を見て、何を感じて、何を思ったのだろう?
どれ程に幼い胸を痛めたのだろう?
でも、SBさんから聞いたこの話で、人がこの様な体験を通じて得るものの大きさと大切さをしみじみ知ることが出来た。
やっぱり運動会はいいなぁ〜
先週の日曜日は、A学童の運動会だった。よく晴れてとてもよい運動会日和だった。☀️🎊
去年、一年生で小学校の運動会に初デビューしたST君は、ADHDに限りなく近いグレーゾーンの子である。いつも見えない誰かとずっと戦っていて、戦隊ものが大好きな子だが、誰をも魅了する笑顔が特別魅力的でそれが彼の売りだ。そして、大きい声がよく通る明るい男の子だ。
去年の彼は玉入れの前のチェッコリの踊りも彼独自の振り付けで、それは楽しそうだったが、明らかに他の子ども達とは違うもので、和を大きく乱していた。
お父さんはそれを見て口をあんぐり、お母さんは笑いながら、わが愛する息子から視線を外した。
私もさすがST君!と思ったものの、ご両親の気持ちを考えたら、笑えなかった。
ところが、今年のST君は違った!
そばに先生もいない。みんなと同じ振り付けを、音楽にバッチリ合わせて、そして更にはもともとオーバーアクションであることが功を奏し、メリハリのある大きな動きが他者を圧倒する程に寧ろ、端的に言って、とても上手だった!!💮
私は昨年からの彼の成長ぶりを、はっきり確認出来たことが嬉しかった。
こういう運動会の楽しみ方はこの仕事についているからこその特権である。
空は青く澄んでいる。時に日差しが眩しいくらいの1日。🌞
徒競走の『パーンッ!!』という銃声が響き渡る。運動会ならではの「天国と地獄」や「ラデツキー行進曲」が今日だけはと張り切って幅を効かせる。
シートを校庭に広げ、家族が輪を作ってお昼ご飯をみんなで食べる。お家の人はここぞとばかり、唐揚げや卵焼きや、花の形に切ったきゅうりや食紅でピンクに染めたうずらの卵etc.張り切ってお弁当を作ってくる。🍙🍤🍡
私はと言えば、お相撲の期待の星、KT君のお母様から唐揚げと肉巻きを差し入れでいただき、恐縮しながら、でも、思いっきり頬張って美味しい幸せを噛み締めた。
うーん、素敵な1日だった!
お母さんみたいって…💧
学童の仕事をする様になって、もう八年目。
私の身体は特異体質らしく、三日間も子ども達の顔を見ていないと、声を聞いていないと、退屈で仕方がなくなる。
先週、B学童のHちゃん(2015・5・20の記事をご参照ください。)が
「○○さーん!一緒に宿題やろう!」
と誘ってきた。
私は時間を作って、彼女にとことん付き合った。
プリントもさくさく進み、宿題を終えた達成感にひたっていた時、彼女が顔一杯に笑みを浮かべてこう言った。
「○○さんてさ、優しくて、お母さんみたい…」
この仕事を7年間続けて、こう言われたのは初めてだ!!
私は自分の娘達には本当にダメな母親である。そのことへの贖罪の気持ちで始めたこの仕事でここまでの評価をしてもらえたのは、初めてだ!
もったいないことだ。でも私はこの言葉を待っていたらしい。心が少し震えた。
でもまだ、私は何もしていない。彼女に手を合わせたいくらいの気持ちだ。
これからも、身体の続く限り子ども達の為に私が出来ることをし続ける。
素敵な勇気を貰った。
子どもは私たちの宝だ。
何で保育園がなかなか作れなくて、公園ではボール遊びが出来なくなって、町の集会所は高齢者のカラオケやダンスサークルばかりに貸し出して、…
子ども達はどこで自由に過ごせる?
やっぱりねぇ(^-^)そうだと思った。
B学童のFH君が来た。NA君も来ていたので、学習タイムの終了を待ってFH君に話しかけた。(2016・9・22のブログをご参照ください。)
「FH君、私がどうして欲しいかわかるよね?」
「??????」
「ほら、この前NA君に何したっけ?」
と言ってやっと分かってくれた。
そしてNA君の前まで私におとなしくついて来た。
「さあ、何て言うのかな?」
と軽く頭を押したら、
それはそれはすんなり
「ごめんなさい🙇🏻」
そして、NA君も即座に
「いいよ。」
と。
FH君がとにかく謝った。あの時は、すごーくふざけていたからなのか、意地を張っていたのか、それともいい加減面倒になったのか。
逆にこんなに簡単に謝ることができるなら、何故あの時にすぐにごめんなさいが言えなかったのかが、よくわからない。
ただ、言えるのは、これが大人だったらこんな風に素直に(口だけでも)謝るのは、時間が経つほどに難しい場合が多いということだ。
私はFH君に、
「ありがとう」と「ごめんなさい」をすっと言える方が、世の中を渡りやすいということを教えたい!
相手の気持ちになることが苦手な最近の子ども達の多くは、そこを、無理やり分からせようとする前に、こういう場合はこうすべきというHOW TOから、学んでいき、経験でそれを身に付けることが必要だと思うからだ。
こちらを覚える方が、繰り上がりの足し算が出来るようになるより先だ。
156+177=???
FH君、明日は、友達を怒らせないで楽しくあそべるかな?