RO君は、充分しっかりしてるよ!
A学童のRO君は、二年生だが三月生まれで身体も小さく、喋り方も若干たどたどしく見た目はとても幼く見える男子である。一年生に紛れていても見分けがつきにくいほどである。
彼には、お母さんがいない。お母さんは、RO君がもっと小さい時に、彼と更に幼い弟を置いて家を出て行った。 👦🏻👶🏻
お父さんは、体格のガッチリとした方でRO君の入学当初はよく作業服姿でお迎えに来た。
お父さんは一生懸命二人の息子を育てている。👷🏻
が、 そこには限界がある。
夏休みなどの一日利用の日の彼のお弁当は、100円のオニギリ一つか、菓子パン一つ。朝食もふりかけご飯だ。🍙
RO君の栄養バランスを考えて、施設長は予算をやりくりして、野菜コンソメスープやコーンクリームスープをしばしばおやつのメニューに加えた。🍲
ここのところ、出て行ったお母さんに余裕ができたのか、小学校の行事、例えば授業参観や運動会にちょくちょく出てくる様になった。それも、若い男性のお友達と一緒に…👱🏻♀️
RO君は、お母さんに会うことが少し嫌らしい。
先日の学童主催の縁日の時、きっぱりとこう言った。
「今日、お母さんがうちに来るから、学童休めって言われたけど、僕は縁日に来たいから休まないって言ってきた!」
運動会の時など、突然気まぐれで会いに来ても彼を混乱させるのでは、と、前からそう睨んでいた施設長の読みがどうやら当たっていたらしい。
それでも、そんなRO君の最近の成長ぶりはなかなかだ。
もともと賢い子なので、宿題もみんなと同じ様にこなせる様になってきた。工作が得意で、ダンボールや牛乳パックを使って大人顔負けの物を作る。レゴや平板の積み木も、絶対に人真似をせず、オリジナリティ溢れるキラッと光る建物やピタゴラスイッチ的なものを作る。絵も上手だ。✨
自分の思っていることも、甲高い可愛らしい声でハッキリ人に伝える。彼は遠慮しない。なかなかのしっかり者である。
彼は自分の足で歩いていけるタイプとみた。彼の成長を期待して見守りたい!